■ 勝浦温泉 ■


 
朝、目が覚めて下に降りていくと
くびわ夫妻は起きていた。

朝食はおいしいトースト
(名前なんだったっけ?)と
ゆで卵とコーヒー。
大人数なのに朝食を
ちゃんと用意してくれてるって
すごいよ!

絵皿がかわいくて
くびわらしいなぁ〜と思った。
うちに絵皿は1枚も無い。
こんな絵皿だったらいいわぁ。
新しい刺激。

 
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朝食後、勝浦温泉へ出発。
途中れなちゃんをくびわの実家に預けに寄る。

くびわの実家には
彼女が大学生の頃から飼っていた猫たちが
元気に暮らしていた。
そして以前に彼女が話してくれたとおりの
手作りの小屋もあった。

猫たちは
ふっくらと大きく成長していた。

‘ちくわ’と‘コム’。

まだちくわがスリムだった頃
エサ欲しさに彼女を起こそうと
下宿で寝ているくびわのお腹をめがけて
高い棚の上から早朝ダイブしたという話を
思い出した。
今それをやられたら
内臓破裂やね。
 
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再び温泉へ向け
車2台で出発。

こちらのご主人さん号では
景色を堪能していた。
海よ、空よ、山よ、と
自然の色やコントラストに感動している傍ら
あちらのくびわ号では
かつての懐かしい音楽を
大音量で現役で楽しんでいたらしい。
笑わしよる。

 

『ホテル浦島』の中に
勝浦温泉がある。

ホテルへは船で行った。
船は亀の形をしていて
「浦島やから亀なんよ。」
の説明に深く納得。
ほほぅ。

帰りの時間の都合で
かなり駆け足だったけど
‘忘帰洞’と‘玄武洞’に
入ることができた。

どちらも湯船に浸かりながら
海が見える温泉だった。
‘忘帰洞’は洞窟の中の
お風呂というイメージで
海を洞穴からのぞく感じ。
‘玄武洞’は屋根つきの
露天風呂というイメージで
開放感があった。


学生の頃
同期の男女10数名で
白浜に1泊旅行に行ったことがあった。
帰る間際に立ち寄った
海辺の露天風呂へ
男女別れて気持ちよく入り
その後海岸を歩いていると
突堤のような場所があって
その先についていた望遠鏡に
100円を入れて覗いてみると
さっきまで自分達が入っていた女風呂が
ハッキリと覗き見できるようになっていて
驚愕した。

大きな太平洋に向かって
4人の女子大生が
最高の開放感にひたっていたというのに。


・・・それで100円って安すぎない!?


 


船着場で帰りの船を待つ間
ハーゲンダッツの新作
‘あずき’を食べた。
海を眺めながら
アイスをほじる。

この日は快晴。
太陽の光が波に反射して
キラキラすごくまぶしかった。
目をしょぼしょぼさせ
眉間にしわを寄せながらも
海を見ながらアイスを食べた。
海水は近くで見ると透明で
遠くを見ると深いグリーンだった。

あずき粒が硬めで美味しかった。
新作なのにすごく懐かしい感じがした。

 
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那智勝浦の駅前で降ろしてもらった。
切符を買っていないうえに
特急の発車時間が迫っていた。

電車を気にするみんなに
車から降りたくびわが
「こっち向いてー。」と言った。
そして彼女自らシャッターをきった。

その瞬間
ものすごく切なくなった。

本当はくびわ夫妻も入れて
全員での1枚を
誰かに撮ってもらいたかったんよ。
一生懸命招待してくれたのに
最後に時間が無いからって
自分のことばっかり考えてて
ごめんよぉ。
近くに行って
ぎゅーってしたかったけど
それもできなくて
なんかすごい寂しくて
車に乗って帰っていく2人に
手を振ることしかできなかった。


普段しょっちゅうメールや電話で
連絡しあってるから
すごく近くに住んでいるような
感覚でいるんだけど
電車に何時間か揺られていると
直接会える時間って
大切やなぁって思ったん。

今回の旅行については
お祝いしたい人が名乗りをあげて
みんなで押しかけたんだけど
(残念ながら都合が合わずに
来れなかった人もいましたが)
当日までくびわの方から
「子供が生まれたから遊びに来てね。」
というような軽いお誘いの言葉すら
1度も出なかった。
彼女はこの距離を
十分すぎるほど
分かっていたんやね。



色々と地元のことを丁寧に説明してくれたり
あちこち連れて行ってくれるふたりを見て
本当にここが好きなんやなぁ・・・って
ほっこりと感じたよ。

熊野は本当にえぇとこだった。
自然もきれいだった。
歴史も感じた。
食べ物も美味しかった。
人もやさしかった。

ずっと住んでいると
その土地の魅力に気付かないことが多い。
どうしても遠くへ、遠くへと
求めてしまうけど
自分の身近にもえぇとこが
きっとたくさんあるんだろうね。

本当にすごく楽しかったよ。
この旅行のことはずっと忘れないよ。
色々とお世話になったね。
いっぱいありがとうね。
またみんなでどっか行こう。
きっとみんなもそう思ってると思うから。


-おわり-
 
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